新治(にいはる)市民の森 愛護会

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森の不思議な力

森の不思議な力:「134」 : 令和8年7月 「花」

 植物たちは他人の花粉で結実した種子によって子孫を残すことを原則としています。普通の花は一つの花にオシベ、メシベを揃え同じ花の中で受粉してしまえば簡単に種子はでき子孫を残すことできるのですが、ご存知のようにそれではいい子孫を残すことできません。 そこで、地球上の生きものの餌係となっている植物は、他人の花粉で出来る種子でいい子孫を残し続けるために自家受粉をしないように様々な工夫をして子孫を繋いできました。

1.メシベ、オシベの熟す時期をづらす(雌雄異熟性)
 一つの花の中に両性があり同時に熟すと他人の花粉をもらう前に自家受粉してしまうので、これを避けるためにオシベとメシベが熟す時期をづらしている。
 雄性先熟 :ホタルブクロ、キキョウ、ホウセンカ、ヤツデ、トウモロコシなど
 雌性先熟 :オオバコ、モクレン、ホウノキ、コブシ、タイザンボクなど
 自家受粉 :一日花のツユクサ、オシロイバナ、ナズナ、オオイヌノフグリ、サルスベリなどは他家受粉
      するチャンスが少ないので、しぼむときに同家受粉をします。
2.オシベ、メシベを別々の花に
 自家受粉しないようにメシベ、オシベを別々の花に分けてしまった。
 雌雄同株 :メシベ、オシベは別々の花にしたが、雌花、雄花を同じ木につけている植物。
     コナラ、クヌギ、アケビ、クリ、ハンノキ、マツ、イヌシデ、ヒメコウゾなど。
 雌雄異株 :雌花、雄花を別々の木にしてしまった植物。
     アオキ、キブシ、ハナイカダ、アカメガシワ、シュロ、イチョウ、サンショウ、イヌビワ、
     イヌマキ、ヤマモモ、ヤマグワ、クロモジ、フキ、ホウレンソウ、アスパラガス、
     テンナンショウの仲間、 アマチャズル、カラスウリなど
3.自家不和合性
 果樹は親木と同じ味の果実を作るため簡単に他人の花粉を受け入れられません。そこで、自分の花粉を生理的に拒絶する仕組みを作り、同じ仲間の花粉で結実しています。挿し木などクローンで増やす果樹は、違った品種の木を植えその花粉で果実を作っています。
4.閉鎖花
 どうしても他人の花粉を受け取ることができないための保険として花弁を開かずに自家受粉をする閉鎖花を作る。スミレ、ホトケノザ、ハタザオ、フタリシズカ、センボンヤリなど。
5.花は咲けども実のならない木
 キンモクセイ、ジンチョウゲなどいい匂いの花が咲くのに実がなりません。これは日本には雌の木がなく雄の木ばっかりですので花は咲きますが実はなりません。また、赤い実の付くアオキが気に入りシーボルトが持ち帰ったのですが、 花は咲けどもいつまで待っても赤い実を付けませんでした。アオキ、ハナイカダ、キブシなど雌雄異株の木はどちらも花は咲きますが、雄木がなければ結実しません。それからサクラやヤマブキなど八重の花はオシベが花びらに変化しているので実を作れません。 またヒガンバナ、ドクダミなど3セットの染色体を持つ3倍体の植物は正常な減数分裂ができないので有性生殖できず種子を作ることできません。
6.何が何でも子孫を残す
 種子に頼ることなく子孫を残すために有性繁殖に頼らず、球根、地下茎、塊茎、むかご、挿し木、取り木、株分けなど栄養繁殖で子孫を繋ぐことを考え出した。また、私たちの仕事の大半を占める草刈りですが、 その年の内に種子を作らなければならないので刈っても刈ってもすぐに伸びだしその年の内に花を咲かせ種子づくりに努力します。